台湾 ことしから兵役の期間延長 中国の軍事的圧力の強まり受け

台湾では中国の軍事的な圧力が強まっていることを受けて、ことしから兵役の期間が延長されていて、新制度で最初に招集された兵士らが25日入隊しました。

台湾当局は18歳以上の男子に兵役を義務づけていて、期間はこれまで4か月間でしたが、ことしから1年間に延長しました。

初年度に延長が適用されるのは9100人余りで、このうち最初に招集された600人余りが25日、3か所の訓練所で入隊しました。

中部の台中にある訓練所には217人が集合し、まず、病歴などについての問診や目視による身体検査が行われました。

続いて、麻薬犬を使って違法薬物の所持の有無を調べたり、髪を短く刈ったりする場面も報道陣に公開されました。

兵役の期間延長は、中国の軍事的な圧力が強まっていることを受けたもので、国防部によりますと、期間延長後の兵役では、入隊初期の段階から、味方の負傷者の救護や射撃などの技能の習得を強化するということです。

新兵の1人、尹※キン石さん(18)は報道陣から、直前まで4か月間だった兵役が自分の番から1年間に延びたことについての気持ちを聞かれると「招集令状が届いたときは少し緊張しましたが、これは国民が果たすべき義務です。国の政策である以上、喜んで引き受けます」と答えました。

※キンは「金」の下に「金」を2つ横に並べた字。