「日本版DBS」 障害のある子どもいる親などが早期導入を要望

子どもに接する仕事に就く人に性犯罪歴がないことを確認する制度「日本版DBS」の導入について、障害のある子どもがいる親などがこども家庭庁を訪れ、被害を訴えることが難しい子どもたちが守られるよう、制度の導入を急ぐよう求める要望書を提出しました。

政府が導入を目指す「日本版DBS」は、子どもを性犯罪から守るため、子どもと接する仕事に就く人に性犯罪歴がないことなどの確認を求めるもので、25日は障害のある子どもを持つ親などでつくる団体の代表らが、こども家庭庁を訪れ、加藤こども政策担当大臣に要望書を手渡しました。

この中では「障害のある子どもたちは声を上げて周囲に助けを求めることができず、逃げることも出来ないほか、警察に被害を訴えても証言ができないため、捜査を進めてもらうことすら困難です」と訴えています。

そのうえで
▽「日本版DBS」を早期に導入することや
▽障害がある子どもが守られるよう
性犯罪歴がないことなどの確認を義務づける対象に、障害のある子どもが利用する施設を幅広く対象に加えるよう求めています。

「日本版DBS」をめぐっては、政府は去年10月の臨時国会への法案提出を見送ったうえで、自民党内の意見も踏まえながら検討を続けていて、26日からの通常国会への法案提出を目指しています。

団体の土田沙織代表は「障害によって声をあげることができない分、周りが守ってあげる必要があると思うが、親が24時間監視することは難しい。日本版DBSの導入で、放課後過ごす場所も含め、子どもが安心して過ごせる環境の整備を進めてほしい」と話していました。