キム総書記 北朝鮮の地方経済「極めて情けない状態」指摘

北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)総書記は、北朝鮮の地方経済について「極めて情けない状態だ」と指摘し、今後10年にわたって、立て直しを進める姿勢を強調しました。

25日付けの北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、党政治局の拡大会議が24日まで2日間開かれ、キム・ジョンウン総書記が北朝鮮の地方経済について演説したと伝えました。

この中で、キム総書記は「地方の住民に食料品をはじめ、基本的な生活必需品すら満足に提供できていない」と述べ、「地方経済は極めて情けない状態だ」と指摘しました。

そのうえで、ことし新たに打ち出した「地方発展20×10政策」を進めるため、委員会を設立し、軍を動員することも決定しました。

キム総書記は、この政策について20の地域で毎年工場を新設し今後10年以内に地方の生活水準を飛躍的に改善させると主張しています。

韓国統一省の関係者は長引く経済制裁や、移動を厳しく制限した新型コロナウイルスの感染対策などの影響で首都ピョンヤンと地方の格差が一段と深刻になっているという見方を示しています。