中国人民銀行 追加の金融緩和を行うと発表 景気を下支えねらい

中国の中央銀行は、金融機関から強制的に預かる資金の比率「預金準備率」を引き下げる追加の金融緩和を行うと発表しました。不動産市場の低迷などを背景に景気回復は力強さを欠く状況が続いていることから、企業の資金繰りを支援し、景気を下支えするねらいがあります。

中国の中央銀行、中国人民銀行は24日、金融機関から強制的に預かる資金の比率「預金準備率」を来月5日から0.5%引き下げる追加の金融緩和を行うと発表しました。

これによって、金融機関が中国人民銀行に預ける資金が減り、貸し出しに回す余力が高まる効果が期待されます。

預金準備率の引き下げは去年9月以来で、中国人民銀行は、今回の引き下げで1兆人民元、日本円で20兆円余りの資金が市場に供給されるとしています。

中国では、不動産市場の低迷などを背景に景気回復は力強さを欠く状況が続いていて、追加の金融緩和に踏み切ることで企業の資金繰りを支援し、景気を下支えするねらいがあります。

ただ、金融緩和によって停滞する需要が回復するかどうかは不透明だという指摘が出ているほか、外国為替市場で人民元安が加速する可能性もあり、中国人民銀行は、今後、難しい政策運営を迫られることになりそうです。