去年の平均賃金31万8300円 2年連続過去最高額更新 厚労省調査

非正規で働く人たちを含むフルタイム労働者の去年の平均賃金は31万8300円と、2年連続で過去最高額を更新したことが厚生労働省の調査で分かりました。

厚生労働省は、年齢や業種ごとの賃金実態を把握するため、全国7万8000余りの事業所を対象に毎年行っている賃金構造基本統計調査の速報値を24日公表しました。

それによりますと、去年6月の非正規で働く人たちを含むフルタイム労働者の平均賃金は、31万8300円で2年連続で過去最高額を更新しました。

前の年からの伸び率は2.1%となり、1994年に記録した2.6%以来、およそ30年ぶりの高い水準となりました。

年齢別の伸び率では、
▽55歳~59歳が1.7%だったのに対し、
▽20歳~24歳が2.7%、
▽25歳~29歳が2.8%と若年層の伸びが目立っています。

産業別では
▽電気・ガス・熱供給・水道業が41万200円で最も高く、
次いで、
▽学術研究、専門・技術サービス業が39万7500円、
▽金融業、保険業が39万3400円などとなっています。

厚生労働省は例年3月に調査結果を公表していましたが、賃金への関心が高まっていることからことしは初めて公表を前倒ししたということです。

今回の結果について厚生労働省は「コロナ禍からの経済活動の回復と賃上げ機運の高まりを背景に賃金が伸びていると考えられる。企業はこうした状況も参考にして賃上げを検討してもらいたい」としています。