米大統領に似た声の電話 “フェイク音声”で予備選挙に介入か

東部ニューハンプシャー州の司法当局は、バイデン大統領によく似た音声で予備選挙で投票しないよう呼びかける電話が複数の住民にかかってきていたと明らかにしました。当局は何者かが選挙に介入しようとしたとみて捜査しています。

ニューハンプシャー州の司法当局によりますと、与党・民主党と野党・共和党の予備選挙の実施を控えた今月21日、予備選挙で投票しないよう呼びかける電話がかかってきたという情報が複数の住民から寄せられたということです。

電話はバイデン大統領を支持する政治団体の関係者からかかってきたように装われ、バイデン大統領の声によく似た音声で「あなたの1票は11月の本選挙では違いを生むが、予備選挙では生まない」などと語っていたということです。

初期段階の分析の結果、この音声はAI=人工知能を利用して作り出されたとみられ、司法当局は何者かが予備選挙に介入しようとしたとみて捜査を始めています。

これについてホワイトハウスのジャンピエール報道官は22日の記者会見で「あの音声はフェイクで、大統領によって録音されたものではない。新たな技術は偽画像や偽音声などの誤情報の問題を深刻にする」と述べて注意するよう呼びかけました。