野党4党 自民派閥からキックバック議員 役職の辞任要求で一致

自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で、立憲民主党など野党4党は、派閥からキックバックを受けていた議員は通常国会の召集前に事実関係を説明し、常任委員長などの役職を辞任するよう求めることで一致しました。

通常国会が26日召集されるのを前に、立憲民主党、日本維新の会、共産党、国民民主党の野党4党の国会対策委員長が会談しました。

そして、自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で、派閥からキックバックを受けていた常任委員長や特別委員長、それに委員会の理事のもとでは質疑は行えないとして、関与していた議員は国会召集前に事実関係を説明し、委員長などの役職を辞任するよう求めることで一致しました。

また、国会では政治倫理審査会を開催し、安倍派の幹部らに説明責任を果たすよう要求していくことも確認しました。

そのうえで、4党で政治とカネの問題について「連絡協議会」を設置し、対応を協議していくことで一致しました。

このあと、立憲民主党の安住国会対策委員長は、自民党の浜田国会対策委員長と会談し、野党側の要求を伝えました。

これに対し浜田氏は、常任委員長らの辞任などについて今後党内で対応を協議する考えを示しました。

会談に同席した自民党の御法川・国会対策委員長代理は記者団に対し「委員長などの人事について、野党側は『国会運営の障害になる可能性がある』とのことだった。深刻な問題だと思っているので、しっかり考えた上で対応する」と述べました。

また、御法川氏は、野党側から通常国会で党首討論を開催するよう要求があり、前向きに検討する考えを伝えたことを明らかにしました。

安住国対委員長「政治とカネ 改革には野党がスクラムを」

安住国会対策委員長は記者団に対し「関係するすべての議員に実態を正直に国民に公表するよう要求し、裏金に関与していたなら役職を辞してもらいたい。つまびらかにしないなら、委員会の運営は通常どおりにはいかず、居座るなら、委員長や理事の参考人招致や証人喚問を行うよう要求したい」と述べました。

そのうえで「国会で政治とカネの問題の実態を解明し改革していくには、野党がスクラムを組むしかない。国民の政治不信を払拭(ふっしょく)する努力をして、実のある通常国会にしていきたい」と述べました。

参議院でも委員長ら辞任要求

立憲民主党、日本維新の会、共産党、国民民主党の野党4党は24日午後、参議院の国会対策委員長らも会談し、今後の対応を協議しました。

そして、派閥からキックバックを受けていた議員については、参議院でも常任委員長などの役職を辞任するよう求めるとともに、通常国会の召集後、早い段階で政治倫理審査会を開催するよう申し立てを行うことで一致しました。