日本海側中心に雪降り続く 交通影響に警戒を

強い寒気と冬型の気圧配置の影響で日本海側を中心に雪が降り続き、北海道や東北、中国地方などで雪が強まっています。気象庁は、引き続き交通への影響に警戒するよう呼びかけています。

強い寒気で大雪

気象庁によりますと、上空に強い寒気が流れ込んで冬型の気圧配置が強まっている影響で日本海側を中心に雪が降り続いています。

この時間は、北海道や東北、中国地方などで雪が強まり、午前3時までの3時間に降った雪の量は
▽北海道留萌市で12センチ、
▽宮城県仙台市の作並と
▽岡山県美作市今岡でいずれも9センチなどと、なっています。

25日も東日本と西日本の日本海側を中心に大雪となる見込みで、ふだん雪の少ない中国地方や近畿、東海などの平地でも雪が積もるおそれがあります。

北海道と東北、北陸、それに近畿では、日本海側を中心に大しけが続く見込みです。

気象庁は引き続き積雪や路面の凍結による交通への影響や高波に警戒するとともに、なだれや着雪、落雷、竜巻などの激しい突風にも注意するよう呼びかけています。

また、能登半島地震で損傷を受けている建物は雪の重みで倒壊するおそれがあり注意が必要です。

「JPCZ」の影響で大雪に

北陸や近畿、東海、中国地方では「JPCZ」=「日本海寒帯気団収束帯」の影響で大雪となっています。

「JPCZ」は、北から冷たい風が南下した際、朝鮮半島の北側の高い山でいったん東西に分かれ、その後、日本海側に近づいた時に再び合流して発生します。風がぶつかるため雪雲が発達して筋状になり、この筋状の雪雲が日本海側を中心に次々と流れ込むため、大雪をもたらします。

「JPCZ」は24日昼すぎの時点で島根県の隠岐から山陰に向かって伸びていて、この影響で、北陸や近畿、東海、中国地方に活発な雪雲が断続的に流れ込み、福井県や滋賀県では「顕著な大雪に関する情報」が相次いで発表されました。

「顕著な大雪に関する情報」が発表される対象となっているのは、東北と北陸、近畿、中国地方のうち13府県のみで、記録的な大雪となった岐阜県は対象になっていません。

「JPCZ」は25日の日中にかけて近畿北部や山陰付近に停滞する見込みで、気象庁は「顕著な大雪に関する情報」の対象となっていない地域でも大雪警報が出ているかどうかなど、最新の気象状況を確認し警戒してほしいと呼びかけています。

官邸対策室に切り替えて対応

大雪への対応を強化するため、政府は24日午後3時半、総理大臣官邸の危機管理センターに設置していた情報連絡室を、官邸対策室に切り替えて情報収集と警戒にあたっています。

被災地は厳しい寒さ続く低体温症にも注意

被災地では25日朝も氷点下の冷え込みとなるところがあるほか、日中の最高気温は▽金沢市で3度、▽石川県輪島市と富山市で2度などと、厳しい寒さが続く見込みです。

避難生活の長期化で体調を崩す人が相次ぎ、「災害関連死」の疑いで亡くなった人も確認されています。引き続き低体温症に注意して、家族や周りに体調を崩している人がいないか声をかけあい毛布などで体を暖めたり定期的に体を動かしたりするなど体温が下がらないよう対策を心がけてください。

地震活動は依然活発

一方、能登地方やその周辺を震源とする地震の回数は徐々に減少しているものの依然、地震活動が活発な状態が続いています。

震度1以上の揺れを観測した地震は24日午後4時までに1508回にのぼり、気象庁は今後1週間ほどは最大震度5強程度か、それ以上の地震に注意するよう呼びかけています。