教員不足解消に向けた具体策 教育委員会に緊急調査へ 文科省

教員不足が解消しない中、この春の教員の確保も危機的な状況が懸念されるとして、文部科学省は都道府県などの教育委員会に対し新たに確保できる教員数や不足解消に向けた具体策について緊急の調査を行うことになりました。

文部科学省の調査は、能登半島地震で被災した石川県など4県を除く都道府県と政令市の教育委員会が対象で、来月下旬までに回答を求めています。

具体的には
▽新年度が始まることし4月に向け、教員不足の解消のために取り組んでいる具体策や
▽どの程度の人数を新たに確保できるか
それに
▽来年度中に行う取り組みや、確保可能な教員数の見込みなどを調べることにしています。

文部科学省が去年4月に68の都道府県や政令市に行った調査では、全体の4割を超える29自治体が教員不足が前の年より「悪化した」と答えていましたが、その後も対策を講じていない自治体もあるということで、文部科学省ではことしの春も教員不足は危機的な状況が懸念されるとしています。

このため調査では、文部科学省が今年度の補正予算に5億円を計上した、大学や企業などと連携して外部人材を確保する事業の利用予定も調べ、利用しない場合の懸念についても聞くなど、各地域の取り組みの実態を把握し、新年度に向けて対策を促すことにしています。