大相撲初場所10日目 大関 霧島は2敗守る 1敗は関脇 琴ノ若1人

大相撲初場所は10日目、綱とりがかかる大関 霧島は阿武咲に勝って勝ち越しを決めました。10日目を終えて1敗は関脇 琴ノ若ただ1人、2敗で霧島など5人が続いています。

綱とりがかかる霧島は初場所の10日目で、ここまで1敗を守っていた三役経験者の阿武咲と対戦しました。

霧島は立ち合いから阿武咲の伸びのある突き押しにまわしを取れず、我慢の展開が続きましたが、相手の攻めをいなして最後ははたき込みで勝って2敗を守りました。

また、三役以上で唯一、1敗を守る関脇 琴ノ若は新入幕の大の里との1敗どうしの対戦に臨み、琴ノ若が立ち合いでもろ差しから優位な体勢をつくると、そのまま危なげなく寄り切りました。

このほか、2敗の横綱 照ノ富士が平幕の金峰山の挑戦を「上手投げ」で退けたほか、同じく2敗の大関 豊昇龍も関脇の大栄翔を「送り出し」で破って勝ち越しを決めました。

この結果、今場所の中盤戦10日目を終えて、1敗を守った琴ノ若が単独トップ、2敗で照ノ富士や霧島など5人が続いています。

中入り後の勝敗

▽妙義龍に新入幕の島津海は島津海が「寄り倒し」で勝ちました。

▽琴勝峰に剣翔は琴勝峰が「寄り切り」。

▽佐田の海に武将山は佐田の海が「寄り切り」。

▽宝富士に御嶽海は宝富士が「寄り切り」。

▽平戸海に友風は友風が「はたき込み」。

▽美ノ海に一山本は一山本が「はたき込み」。

▽湘南乃海に遠藤は遠藤が「押し出し」。

▽錦木に明生は明生が「寄り切り」。

▽隆の勝に翔猿は隆の勝が「はたき込み」で勝ちました。

▽正代に豪ノ山は豪ノ山が「押し出し」。

▽阿炎に竜電は阿炎が「引き落とし」。

▽王鵬に若元春は若元春が「押し出し」。

▽熱海富士に玉鷲は玉鷲が「押し倒し」。

▽宇良に翠富士は翠富士が「押し倒し」。
新三役の宇良は負け越しが決まりました。

▽大の里と琴ノ若の1敗どうしの一番は琴ノ若が「寄り切り」で勝ちました。
新入幕の大の里は2敗に後退しました。

▽大関 豊昇龍に大栄翔は豊昇龍が「送り出し」で勝って2敗を守り勝ち越しを決めました。

▽阿武咲に大関 霧島は霧島が「はたき込み」で勝って8勝目。
2敗を守りました。
阿武咲は2敗となりました。

▽金峰山に横綱 照ノ富士は照ノ富士が「上手投げ」で勝って勝ち越し、2敗を守りました。

力士の談話

関脇 琴ノ若は新入幕、大の里との注目の一番を制して1敗を守り、「落ち着いて取れたと思う。自分の相撲に集中して、しっかりやるべきことをやって出し切った」と、冷静に取組を振り返っていました。

大の里の印象については「自分が人を評価する立場にない」としたうえで、「これから当たってくる相手だと思うので、しっかり頭に置いておこうと思う」と話していました。

敗れた大の里は「自分の立ち合いができなかった。力が全く伝わらなかった。強かったし、いい経験になった」と、初の三役との対戦から新たな課題を見つけた様子でした。

24日は大関 豊昇龍との対戦が組まれるなど番付上位との取組が続き、「この経験も場所前は想像していなかった。向こうがはるかに上なので、きょうの失敗を繰り返さないように、気合い入れて集中したい」と、意気込んでいました。

2敗の大関 豊昇龍は関脇 大栄翔を退けて勝ち越し。

「余裕があったわけではないが、しっかり集中してやった」と、話していました。

同じく2敗の大関 霧島は過去の対戦で負け越している阿武咲を退けて勝ち越しを決めましたが、「まだ終わってないし、うれしさもいまだけ。あすからも一番一番だ」と、すでに24日以降の戦いを見据えていました。

一方の阿武咲は「向こうが中に入れさせてくれなかった。また、あしたですね」と悔しさをにじませながら答えていました。

横綱 照ノ富士は平幕の金峰山に勝って勝ち越し。

照ノ富士は「落ち着いていた」と、話しました。

そして、「今場所だけでなく、けがをしてから日々、やれることを積み重ねてきて、急にはよくならない」と、みずからの体の状態を踏まえて終盤戦に備えていました。