日本プロ野球選手会 森事務局長 “FA移籍の人的補償 撤廃を”

FA=フリーエージェントの権利を行使した移籍に伴う人的補償をめぐり、日本プロ野球選手会の森忠仁 事務局長は「選手会としては以前から撤廃してほしいと訴えているし、プロテクトのリストを当該球団だけでなく第三者も見られるようにした方がいい」などと見解を述べました。

FA権の行使に伴う人的補償を巡っては、1月11日の朝、西武からソフトバンクに移籍した山川穂高選手の人的補償として、一部の報道で和田毅投手の名前が報じられましたが、最終的にこの日の夕方、甲斐野央投手の西武への移籍が発表されました。

これについて、日本プロ野球選手会の森事務局長はNPB=日本野球機構で行われた事務折衝の後に取材に応じ「選手会としては以前から人的補償は撤廃してほしいと訴えている。制度的に起きるべくして起きたと思う」と見解を述べました。

また、今回は山川選手の移籍に伴う人的補償として、制度上、西武は支配下選手のうち外国人選手を除きソフトバンクがプロテクトした28人以外から1人、選手を獲得できることになっていましたが、選手会によりますと現状はプロテクトされた選手のリストは当該球団の間だけでしか見ることができないということです。

これについて、森事務局長は「プロテクトのリストを当該球団だけでなくNPBや第三者が見られるようにした方がいい。現状のままだと違反があったかどうかもわからない。また、違反したときの罰則もあった方がいいと思う」と改善策について言及しました。

選手会では、2月のキャンプで当該の選手や、これまでにFA権を行使した選手などに話を聞いていくことにしています。