中国が輸入停止のホタテ ベトナムを新加工拠点として検討へ

中国による日本産の水産物の輸入停止で大きな影響を受けているホタテについて、ベトナムを中国に代わる新たな加工拠点として検討しようと、北海道などの日本企業が現地を視察しました。

JETRO=日本貿易振興機構がベトナムで企画した視察・商談会には、北海道や宮城県などから12の水産加工会社などの担当者が参加しました。

これまでホタテは一度、中国に輸出して殻むきなどの加工をしたあと、アメリカなどの最終的な消費国に送られるケースが多く、中国が日本産の水産物の輸入を全面的に停止したことで、代わりの加工拠点を探すことが急がれています。

参加者は22日、実際にベトナムの水産加工場を訪れて従業員の様子を見学したり、ベトナム側の担当者から設備や実績を聞いたりして、今後のビジネスの可能性を検討していました。

参加した北海道の水産加工会社の代表は「今まで中国に9割以上輸出していたものが無くなる中、少しでも消費や加工の可能性があれば検討していきたい」と話していました。

JETROハノイ事務所の中島丈雄所長は「さまざまな国を代替加工地として検討する中で人件費が安く実績のあるベトナムが候補となった。加工の多角化を進める機会にしてもらいたい」と話していました。