大相撲初場所9日目 霧島は2敗守る 1敗は琴ノ若 阿武咲 大の里

大相撲初場所は9日目、綱とりに挑む大関 霧島は大関経験者の正代に勝って2敗を守りました。

綱とりに挑む霧島は、初場所の9日目で、過去の対戦で8勝10敗と負け越している大関経験者の平幕、正代と対戦しました。

霧島は右腕を正代の懐に差し込んで前に出たところ、土俵際で小手投げを打たれ、外に飛び出し、一度は正代に軍配が上がりました。

しかし、物言いがつき、協議の結果、正代の足が出たのが先だと判断され、軍配差し違えで霧島が「押し出し」で勝ちました。

また、2敗の横綱 照ノ富士は平幕の錦木と対戦しました。

照ノ富士は回り込んで攻めようとする錦木を捕まえ、右四つの形を作り、力強く寄り切りました。

一方、1敗でトップに並ぶ4人の力士のうち、琴ノ若は大栄翔との関脇対決を制して勝ち越しを決めました。

新入幕の大の里は平幕の明生を寄り切って、こちらも勝ち越しを決めました。

大関経験者の朝乃山は9日目から休場し、対戦相手だった1敗の阿武咲が不戦勝で勝ち越しました。

中入り後の勝敗

▽友風に遠藤は遠藤が「押し出し」で勝ちました。友風は幕内復帰から2場所連続の負け越しが決まりました。

▽武将山に妙義龍は妙義龍が「はたき込み」。

▽隆の勝に宝富士は隆の勝が「押し出し」。

▽新入幕の島津海に王鵬は島津海が「寄り切り」。

▽琴勝峰に佐田の海は琴勝峰が「すくい投げ」。

▽大の里に明生は、新入幕の大の里が関脇経験者の明生に「寄り切り」で勝って勝ち越しを決めました。

▽御嶽海に美ノ海は美ノ海が「寄り切り」。

▽朝乃山は右足首のけがで9日目から休場し、阿武咲は不戦勝で8勝1敗となり、勝ち越しを決めました。

▽一山本に剣翔は剣翔が「押し出し」。

▽玉鷲に湘南乃海は玉鷲が「押し出し」。湘南乃海は3場所連続の負け越しが決まりました。

▽金峰山に平戸海は金峰山が「突き出し」。

▽北勝富士が右ひざのけがで9日目から休場し、翔猿が不戦勝となりました。

▽豪ノ山に阿炎は阿炎が「上手投げ」。

▽若元春に翠富士は若元春が「寄り倒し」。

▽熱海富士に宇良は宇良が「肩透かし」。

▽琴ノ若に大栄翔は琴ノ若が「寄り切り」で勝って1敗を守り、勝ち越しを決めました。

▽大関 霧島に正代は行司軍配差し違えで霧島が「押し出し」。

▽竜電に大関 豊昇龍は豊昇龍が「寄り切り」。

▽横綱 照ノ富士に錦木は照ノ富士が「寄り切り」で勝ちました。

力士の談話

大関 霧島は、大関経験者の正代との物言いがつく際どい相撲を制し「流れでああいう形になったが、勝ててよかった。勝っても負けてもいい相撲を取りたい」と気を引き締めていました。

横綱 照ノ富士は前回の対戦で敗れた平幕 錦木に力強い相撲で勝ち「きょうはちゃんと集中できた。立ち合いの圧力もかかっていたので久しぶりにしっくりきた」と納得の様子でした。

琴ノ若は大栄翔との関脇どうしの一番を制しました。

三役以上では最も早い勝ち越しを決め「体がしっかり動いている。内容に反省はあるが、反応よく相撲が取れてよかった。勝ち越しは意識していない。まだ終わりではないので、しっかり切り替えてあしたからも集中してやっていきたい」と冷静に話していました。

新入幕の大の里は三役経験者の明生に勝って勝ち越しを決め「しっかり自分の立ち合いで行こうと思っていた。勝ち越しはほっとするし、うれしい」と元気よく話していました。

10日目の23日は関脇 琴ノ若との1敗どうしの対戦が組まれていて「びっくりしたけど頑張りたい。相手の方が番付も上だし、経験値も圧倒的に上なので。きょうだけは勝ち越しの余韻に浸って、あしたまた頑張りたい」と意気込んでいました。

阿武咲は対戦予定だった朝乃山の休場によって幕内では自己最速9日目で勝ち越しを決めたことについて「ふつうに相撲を取りたかった。せっかくここまで前に出られてるので。不戦勝が二番もあると気持ち的にちょっと乗り切らない」と不満げでした。

23日の霧島との一番に向けては「実質6番しか取っていないという気持ちで、プラスに考えて一生懸命やるだけだ」と気合いを入れ直していました。