高浜原発1号機 トラブル相次ぐ 出力下げて調査 放射能影響なし

福井県にある関西電力、高浜原子力発電所1号機で21日から22日にかけて、配管から冷却水の蒸気が漏れるなどのトラブルが相次ぎ、関西電力は午前9時すぎから出力を下げて原因を調べています。漏れた冷却水に放射性物質は含まれておらず、放射能の影響はないとしています。

関西電力によりますと、21日午後11時半ごろ、高浜原発1号機で、設備の点検を行っていた運転員が、タービン建屋にある冷却水を送るポンプにつながる配管から蒸気が漏れているのを見つけ、ポンプを停止したということです。

さらに22日午前5時ごろ、別のポンプで、冷却水が通常よりも多く漏れていることが新たに確認されたということです。

ポンプは残り1つありますが、2つのポンプを止めて点検するため冷却水の供給が減ることから、午前9時すぎから出力を通常の40%まで下げました。

関西電力によりますと、これらのトラブルによるけが人はいないということで、漏れた冷却水に放射性物質は含まれていないことから、放射能の環境への影響はないとしています。

また、県によりますと、発電所周辺の放射線量を測定するモニタリングポストの値に変化はないということです。

高浜原発1号機は、ことしで運転開始から50年となり、廃炉になっていないものとしては国内で最も古い原発で、東京電力福島第一原発の事故のあとおよそ12年にわたり運転を停止していましたが、去年、再稼働しました。