“ウクライナのオーケストラを日本へ” 指揮者が支援呼びかけ

ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナのオーケストラを日本に招き、公演を通じてウクライナを知るきっかけにしてもらおうと、国際的に活躍する指揮者の吉田裕史さんが、クラウドファンディングで支援を呼びかけています。

クラウドファンディングを企画した吉田さんは、3年前からウクライナ南部オデーサの歌劇場で首席客演指揮者を務めています。

オデーサの歌劇場は、ロシアによる軍事侵攻を受けて一時、公演を休止していましたが、おととし6月に再開し、厳しい運営状況の中、オペラやバレエなどの公演を続けています。

吉田さんは去年9月、音楽でウクライナの人たちを勇気づけようと、歌劇場を訪れオペラを指揮しました。

その経験をきっかけに、歌劇場のオーケストラを日本に招いて公演を行いたいと今月15日にクラウドファンディングを始めました。

来月末まで受け付け、最終的な目標金額は3000万円で、オーケストラの団員およそ80人分の渡航費やコンサート会場の使用料などに充てる予定です。

吉田さんは「軍事侵攻からまもなく2年になりますが、ウクライナの人たちは希望を失わずに頑張っています。オデーサの音楽家たちと、音楽を通して感動を分かち合い、日本の皆さんにウクライナの状況を少しでも知ってほしいです」とコメントしています。