野球指導者がけがの予防法学ぶ講習会 横浜

子どもたちに野球を教えている指導者にけがを未然に防ぐ方法を学んでもらおうという講習会が、横浜市で開かれました。

講習会は、野球の競技人口が減少する中、神奈川県の野球関係者が開いているもので、横浜市の会場には、少年野球チームの監督などおよそ270人の指導者が集まりました。

講習会では、肩やひじのけがに詳しい横浜南共済病院の山崎哲也医師が講演し、「子どもは骨が弱く、成長速度に違いもあり指導者や近くにいる人が体の状況を注意深く観察しけがの知識を持つことが必要だ」などと訴えました。

そのうえで、成長期によく起きるけがの事例にひじの痛みが続いて手術をした12歳の子どもが術後も骨が変形し続けたことをあげ、初期の段階で安静にしていれば治すことができたとしてこまめな検診や簡単なチェックを日頃から行うことが重要だと指摘しました。

このあと、高校時代に甲子園で活躍した元プロ野球選手の荒木大輔さんも講演し、自身も現役時代にけがに苦しんだ経験を踏まえ、「自分は一日何十球、何百球と投げすぎていた。きょうはバッティングだけとか投げる頻度さげて、休ませることが肩やひじを守ることにつながる」と呼びかけていました。

川崎市の少年野球チームで監督を務める30代の男性は「子どもたちは自分の状態を表現するのが苦手で、指導者がけがになったらどういうことが起きるのか知ることによって早く気付いてあげられると思った。チームに戻ったら仲間の指導者や選手たちと共有したい」と話していました。