【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(1月21日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる21日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナとは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ロシア ガス施設で火災 無人機の攻撃か 地元メディア伝える

ロシア北西部レニングラード州の知事は21日、バルト海に面した港にあるロシアの大手民間ガス会社「ノバテク」のターミナルで火災が起きたと明らかにしました。
けが人はいないということです。

知事は、火災の原因について言及していませんが、地元メディアは、2機の無人機がこの地域に向かって飛行し、ターミナルを攻撃したと伝えています。

ロシアでは、18日に第2の都市サンクトペテルブルクの港の石油ターミナルで、また、19日には西部ブリャンスク州の石油貯蔵施設で火災があり、いずれもウクライナ軍の攻撃によるものとみられています。

ウクライナ空軍報道官「ロシアの防空は手薄」

これに関連し、ウクライナ空軍の報道官は地元メディアに対し「ロシアの防空は、手薄になっている。ウクライナの前線とクリミア半島では充実しているが、ロシア領内ではそうではない」と述べ、ロシア領内を標的にしていく意向を示していました。

一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は20日、動画の演説で、東部のアウディーイウカやクピヤンシクのほか、南部のドニプロ川東岸などで激しい戦闘が続いていると指摘しました。そのうえで「敵を倒すことが重要だ。ロシアの側に自分たちが成功するという幻想があってはならない」と述べ、徹底抗戦を続ける姿勢を強調しました。

“プーチン大統領 早期に北朝鮮訪問を表明” 北朝鮮が発表

21日付けの北朝鮮の朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」は、チェ・ソニ外相が今月15日から3日間の公式日程でロシアを訪れて、プーチン大統領と行った会談内容について伝えました。

このなかで、プーチン大統領は、キム・ジョンウン(金正恩)総書記からの北朝鮮訪問の招待に感謝の意を示した上で、早い時期に訪朝する用意があると表明したということです。

プーチン大統領が、実際に北朝鮮を訪問すれば2000年にロシアの国家元首として初めて訪問して以来、24年ぶりになります。

「労働新聞」では「わが国は最も親しい友人を、誠心誠意を尽くして迎える準備ができている」と強調しています。

バルト三国 ロシアやベラルーシとの国境沿いに防衛施設構築へ

バルト三国のエストニア、ラトビア、リトアニアの国防相は19日、ロシアとベラルーシとの国境沿いに今後、数年間かけて防衛施設の構築を共同で進めていくことを明らかにしました。

エストニアの地元メディアによりますと、具体的には自国とロシアとの国境沿いのおよそ600か所に砲撃などに耐えられるコンクリート製の陣地などを建設する計画だと伝えています。

バルト三国は、今月、訪問したウクライナのゼレンスキー大統領に対しても軍事支援の継続を約束していて、ウクライナに侵攻したロシアや同盟関係にあるベラルーシからの脅威に警戒を強めています。

ロシア 軍の活動のうそ情報を拡散などで資産没収 法案提出へ

ロシアではプーチン大統領の側近としても知られるボロジン下院議長が20日、ロシア軍の活動についてうその情報を拡散させたりロシアの安全を損なう活動を呼びかけたりする行為を行った場合、資産を没収する法案を作成し、22日に議会下院に提出すると明らかにしました。

ボロジン議長は「ロシアを破壊しようとしたり、裏切るものは罰をうけ、国に与えた損害はみずからの資産で償わねばならない」と主張しています。

ことし3月に大統領選挙を控えるなか、プーチン政権側は国内の情報統制を一段と強めています。