ロシア石油貯蔵施設で火災 双方でインフラ施設への攻撃強まる

ロシア西部の石油貯蔵施設ではウクライナ軍による攻撃によって発生した大規模な火災が4つの貯蔵タンクに燃え広がり、ウクライナ、ロシア双方によるインフラ施設への攻撃が強まっています。

ウクライナと国境を接しているロシア西部のブリャンスク州の州知事は19日、撃墜されたウクライナ軍の無人機が積んでいた爆発物によって、州内のクリンツィにある石油貯蔵施設で大規模な火災が起きたと明らかにしました。

映像では施設から巨大な黒煙があがっていて、ロシア国営のタス通信は4つの貯蔵タンクが燃え、火災はおよそ1000平方メートルにわたって広がっているとしています。

ロシアでは今月18日にも、第2の都市サンクトペテルブルクの港の石油ターミナルに対してウクライナ軍によるものとみられる攻撃が行われています。

これに対し、ロシア軍もウクライナへのミサイル攻撃などを行っていて、双方がインフラ施設への攻撃を強めています。

一方、今後の情勢について、イギリスの経済紙フィナンシャル・タイムズはウクライナの政府当局者の話として、ロシア軍が早ければ夏にも大規模な攻撃を仕掛けるおそれがあると報じました。

目的はロシアがおととし、一方的に併合を宣言したウクライナの4つの州を完全に掌握することだとしているほか、首都キーウも攻撃の対象になる可能性があると伝えています。