「皇帝」ベッケンバウアーさんの追悼式 大統領など3万人出席

「皇帝」の呼び名で親しまれ、今月、死去したサッカーの名選手、フランツ・ベッケンバウアーさんの追悼式がドイツで開かれ、大統領をはじめ3万人が出席して別れを惜しみました。

今月7日、78歳で亡くなったサッカーの名選手ベッケンバウアーさんは1974年、当時の西ドイツ代表のキャプテンとして地元開催のワールドカップに出場してチームを優勝に導くなど活躍し、試合の流れを支配する冷静かつ華麗なプレーで「皇帝」と呼ばれました。

「ヨーロッパで最も偉大な選手の1人が亡くなった」など国内外から悼む声が相次ぐ中、19日、ベッケンバウアーさんの地元、南部ミュンヘンにある本人が所属したクラブチームのスタジアムで追悼式が開かれました。

スタジアムには選手として活躍していた様子を写した大型のパネルなどが設置され、およそ3万人のファンやサッカー関係者が「皇帝」との別れを惜しみました。

そして、国を代表してシュタインマイヤー大統領が演説し、その友好的な人柄とスポーツマンシップで多くの人を魅了し、ドイツのイメージアップにも大きな貢献をしたとたたえ「国民を代表して言う。『ありがとう』」と、感謝の言葉を贈りました。

ドイツで大統領まで参加してスポーツ選手の追悼式が大規模に開かれるのは異例で、国を挙げてベッケンバウアーさんの死を悼む形となりました。