【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(1月20日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる20日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナとは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ロシア中部で大規模なデモ 軍事侵攻が始まって以降まれ

ロシア中部のバシコルトスタン共和国の中心都市ウファで、19日、実刑判決を受けた活動家の支持者およそ1500人が中心部の広場に集まり、抗議デモを行いました。

地元当局は抗議デモを厳しく取り締まると警告していて、地元メディアによりますと、およそ10人が治安部隊に拘束されました。

活動家はこの地域に多い少数民族バシキール人の男性で、文化や環境保護への取り組みが地元の人の支持を集めていましたが、今月17日、民族的な憎悪をあおったとして禁錮4年の判決を言い渡されました。

デモは今週に入って3度目で、実刑判決が下された17日には数千人規模に膨れ上がり、治安部隊との衝突も起きました。ウクライナへの軍事侵攻が始まって以降、ロシアでは市民による抗議活動への取り締まりが強化され、大規模なデモが行われるのはまれです。

一連の抗議デモについて、ロシア大統領府のペスコフ報道官は19日、「大規模な暴動ではない」と述べ、地域の問題だと指摘しました。

プーチン大統領が通算5回目の当選を目指す大統領選挙が3月に行われるのを前に、政権は国内の安定維持に神経をとがらせています。

ベラルーシ「軍事ドクトリン」改訂で核戦力誇示

ロシアと同盟関係にあり、NATO=北大西洋条約機構の国とも隣接するベラルーシでは、安全保障の基本原則である「軍事ドクトリン」の改訂が進められています。

これについて、ベラルーシのフレニン国防相は19日、記者団に対し、「新たな軍事ドクトリンは軍事危機のレベルに応じて国家が講じる適切なものだ」と述べ、ウクライナ情勢などを巡ってNATOとの対立が深まる中で、必要な措置だと強調しました。

そのうえで、「ベラルーシへの戦術核兵器の配備は潜在的な敵国からの武力侵略を防ぐため、抑止力として重要な要素となる」と述べ、戦術核兵器の配備を抑止力だとする要素が盛り込まれるという認識を示しました。

ロシアのプーチン大統領は去年3月、ベラルーシにロシアの戦術核兵器を配備すると表明して、その後、核兵器の運搬が進められてきたとされ、先月、ベラルーシのルカシェンコ大統領は核兵器はすでに国内に配備されたと主張していました。

ベラルーシとしては核戦力も誇示した軍事ドクトリンに改訂することで、ロシアとともに対立するNATOへのけん制を強めるねらいです。