岸田首相「政治に対する信頼を損ね 極めて遺憾」陳謝

自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる事件で、東京地検特捜部は政治資金規正法違反の虚偽記載の罪で、安倍派と二階派の会計責任者を在宅起訴し、岸田派の元会計責任者を略式起訴しました。
また、安倍派から5000万円を超えるキックバックを受けたとされる大野泰正参議院議員を在宅起訴し、谷川弥一衆議院議員らを略式起訴しました。

岸田総理大臣は19日夜、総理大臣官邸で記者団に対し、「このような事態に至ったことは国民の政治に対する信頼を損ねるもので極めて遺憾であり、自民党総裁としておわびを申し上げる」と述べました。

安倍派の幹部7人の立件見送りについて

また、安倍派の幹部7人の立件が見送られたことについて、「清和政策研究会=安倍派の幹部は東京地検で捜査を尽くした結果、立件の必要がないと判断したものと承知している。いずれにせよ、まずは各政策集団で説明責任を果たすことが重要で、党としては再発防止などに向け、政治刷新本部で議論を進めていきたい。その後の対応はまだ今現在決まっていない」と述べました。

岸田派元会計責任者略式起訴「報告受け 何をすべきか考える」

岸田総理大臣は岸田派の元会計責任者が略式起訴されたことをめぐり、記者団に対し、「宏池会=岸田派の政治資金収支報告書の訂正については、本日、事務局から必要な説明を行っている。私も報告を受けることを予定していて、その上で何をすべきか考えたい」と述べました。

二階派の解散「派閥において判断されたこと」

岸田総理大臣は二階派も解散を決めたことについて、「二階派の解散はその派閥において判断されたことであると受け止めている」と述べました。

麻生副総裁や茂木幹事長との会談について

岸田総理大臣は自民党の麻生副総裁や茂木幹事長との会談に関して、「党の政治刷新本部の今後の対応について意見交換を行った。こうした意見交換を踏まえ、国民の信頼回復のために政治刷新本部の議論を進めていきたい」と述べました。

麻生副総裁コメント「中間とりまとめ受け相談したい」

自民党麻生派の会長の麻生副総裁は「党の『政治刷新本部』で政策集団のあり方について議論が行われており、来週にも中間とりまとめが行われるものと承知している。それを受けた上で、政策集団として活動していくにあたり、そのあり方を所属議員とよく相談したい」というコメントを発表しました。

森山派 “中間的まとめ踏まえ 方針を検討”

自民党森山派は19日、所属議員が集まって対応を協議し、党の「政治刷新本部」が来週にも予定する中間的な取りまとめの内容を踏まえ、今後の方針を検討していくことを確認しました。