今回の地震 砂丘付近と旧河道で液状化被害集中か 専門家が指摘

液状化など、地盤災害が相次いでいる新潟市を専門家が調べたところ、かつて川が流れていた「旧河道」と呼ばれる場所で液状化によるとみられる被害が確認されました。専門家は、今回の地震では砂丘の付近と、旧河道で液状化被害が集中していた可能性があるとして分析を進めることにしています。

液状化などの地盤災害のメカニズムに詳しい、防災科学技術研究所の先名重樹主任専門研究員は新潟市江南区の一部を調査しました。

江南区の天野地区では道路が陥没した場所や土砂がたまった場所があり、液状化はおおむね東西に2キロの範囲で起きていたと推定しました。

新潟市ではこれまで西区を中心に砂丘付近で液状化が確認されていますが、この一帯はかつて川が流れていた「旧河道」と呼ばれる場所だということです。

また、たまっていた砂の細かさや色などを調べた結果、川の底にあった砂が揺れによって地表に噴出したとみています。

噴出した量も多いことから、周囲の住宅では傾いている可能性もあるとしています。

先名主任専門研究員は「旧河道は周囲に比べて地下の水位が高くなっていて液状化しやすいと考えられる。今回の被害か所を地図にまとめ、住民の方たちの参考になればと考えている」と話しています。