ウクライナから北陸への避難者 東京へ 支援団体が一時受け入れ

ウクライナから日本に避難したものの、能登半島地震で被災して生活を続けられなくなった人たちを支援団体が一時的に受け入れていくことになり、福井県から避難した親子が東京での生活を始めました。

ロシアによる侵攻で日本に避難してきたウクライナ人を支援している「ウクライナ心のケア交流センター」には、北陸で生活しているウクライナの避難者から、被災して生活が続けられないなどの相談が複数寄せられているということです。

中には地震の揺れや警報音によって戦争のことを思い出してしまうと訴える人もいるということです。

団体では、こうしたウクライナの人たちを一時的に避難させることを決め、震度5弱を観測した福井県福井市で生活していたオクサナ・アベルキナさんと高校生の娘を17日から受け入れています。

2人には都内の宿泊場所を提供し、当面の間、仕事や教育のサポートを行うということです。

オクサナさんは「ウクライナには戻ることができないので、もし福井で暮らせなくなってしまったらどうしたらいいのかと不安に思っていました。地震が起きた時は仕事で大阪にいたのですが、福井に戻ったあとも強い余震が続いて落ち着かない日々が続いていました。東京に来て少し落ち着くことができましたが、このあとのことはまだ考えられていません」と話していました。

出入国在留管理庁によりますとウクライナからの避難者が1月10日時点で北陸3県と新潟県に合わせておよそ50人いるということです。

団体では住む場所を失うなどして一時避難を希望するウクライナの人の受け入れに向けて住まいや仕事の確保など調整を進めていきたいとしています。