地震で休園 石川 珠洲市の保育園 一時預かり再開

能登半島地震の影響で休園となっていた石川県珠洲市の中心部にある保育園が18日から子どもの一時預かりを再開しました。
保育園では断水が続いていることから昼食は保護者に依頼するなど限られた対応となっていますが、保育園は「みんなで前に進むためにも少しでも力になりたい」と話しています。

今月1日の地震の発生以降、珠洲市内に3つある市立の保育園は休園となっていましたが、市は中心部の野々江町の「つばき保育園」に3つの園の職員を集めて18日から子どもの一時預かりを再開させました。

3つの保育園に通う園児は誰でも平日の日中、預かるということで、19日は午前中からおよそ50人の子どもたちが室内でブロックやおもちゃで遊びながら過ごしていました。

一方、保育園では断水が続いていて、トイレは簡易トイレを使い、ウエットシートで手を拭くほか、洗濯ができないため、園児が服を汚した場合は避難所などに寄せられた子ども用の服に着替えさせているということです。

また、調理もできないため昼食は保護者に任せる対応を取っていて、昼になると園を訪れた保護者と一緒におにぎりなどを食べる園児の姿が見られました。

漁業をしているという45歳の父親は、「再び海に出るための準備が必要なので、仕事中は子どもを預けました。通常の保育とは違うこともありますが、とてもありがたいです」と話していました。

つばき保育園の加護清美園長は、「職員も被災した人がほとんどですが、人手や物資を集めてなんとかやっています。不便なことも多いと思いますが、地域のみんなで前に進むために少しでも力になりたいです」と話しています。