自民党離党の谷川弥一議員 辞職意向固める 大野泰正議員も離党

自民党安倍派の政治資金パーティーをめぐる事件で、政治資金規正法違反の虚偽記載の罪で略式起訴され自民党を離党した谷川弥一衆議院議員が議員辞職する意向を固めました。また、在宅起訴された大野泰正参議院議員は自民党を離党しました。

自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる事件で、東京地検特捜部は、安倍派の所属議員側について、新たに大野泰正参議院議員を政治資金規正法違反の虚偽記載の罪で在宅起訴し、谷川弥一衆議院議員を略式起訴しました。

これを受けて、谷川議員は19日、自民党を離党しました。

そして、議員辞職する意向を固め、週明けにも衆議院に議員辞職願を提出することにしています。

谷川議員は、衆議院長崎3区選出の当選7回で、82歳。

建設会社を創業して社長を務めたあと、県議会議員を経て2003年の衆議院選挙で初当選しました。

農林水産政務官や文部科学副大臣、衆議院の文部科学委員長などを歴任しました。

また、大野議員も自民党を離党しました。

大野議員は参議院岐阜選挙区選出の当選2回で、64歳。

自民党副総裁や衆議院議長を務めた大野伴睦氏の孫で、いずれも国会議員だった父親と母親の秘書や県議会議員などを経て2013年の参議院選挙で初当選しました。

これまでに国土交通政務官や党の副幹事長などを歴任し、参議院内閣委員長を務めていましたが、19日に辞任しました。

大野参院議員「裁判でみずからの主張 職責果たす」

大野泰正参議院議員は19日夕方、国会内で記者会見しました。

この中で大野氏は「私は政治資金の管理や政治資金収支報告書の作成といった経理面をすべて事務所スタッフに任せていた。このため、私が収支報告書の作成に関与したことはない。事務所スタッフを全面的に信頼し、任せていたので、収支報告書が適正に作成・提出されているものと認識していた。私としては、検察との間に意見の相違があるので、裁判でしっかりとみずからの主張をしていきたい」と述べました。

また、大野氏はみずからの進退について「やましいことはないので、しっかりと職責を果たしていきたい」と述べ、議員辞職はしない意向を示しました。