北朝鮮「水中核兵器システムの実験 日本海で実施」

北朝鮮は、「開発中の水中核兵器システム」の重要実験を日本海で行ったと発表しました。アメリカの原子力空母も参加して行われた、日米韓3か国による共同訓練への対抗措置だとしています。

北朝鮮国防省は、19日、国営の朝鮮中央通信を通じて、「開発中の水中核兵器システム『ヘイル』の重要実験」を日本海で行ったとする報道官の談話を発表しました。

今回の実験は、17日までの3日間アメリカの原子力空母も参加して韓国南方の公海上で行われた日米韓3か国による共同訓練への対抗措置として、国防科学院の水中兵器システム研究所が行ったとしていますが、実施した日にちは明らかにしていません。

そのうえで「水中での核対応態勢は完備されている。アメリカと同盟国の海軍の敵対行為を抑止するため海上や海底での行動を続けていく」として、日米韓3か国への対決姿勢を強調しています。

北朝鮮は、2023年3月と4月にも、「核無人水中攻撃艇」と位置づけ朝鮮語で津波を意味する「ヘイル」の実験を行い、実験用の弾頭を目標水域で起爆させたと主張していました。

上川外相「断じて容認できず 計画の完全廃棄求める」

上川外務大臣は閣議のあとの記者会見で「北朝鮮による核ミサイル開発は、わが国と国際社会の平和と安全を脅かすもので断じて容認できない。アメリカや韓国をはじめとする国際社会と協力しながら、関連する国連安保理決議の完全な履行を進め、核ミサイル計画の完全な廃棄を求めていく」と述べました。