関東甲信であすから雪や雨降り始め 山沿い中心に大雪の見込み

本州の南を進む低気圧の影響で、関東甲信では20日の午後から雪や雨が降り始め、21日にかけて山沿いを中心に大雪となる見込みです。気象庁は、交通への影響や路面の凍結に十分注意するよう呼びかけています。

気象庁によりますと、前線を伴った低気圧が20日から21日にかけて発達しながら本州の南岸を進む見込みです。

このため、関東甲信では20日午後から次第に雪や雨が降り始め、21日にかけて山沿いを中心に大雪となり、関東南部の平地でも積雪となるところがある見込みです。

21日夕方までの24時間に降る雪の量は、いずれも多いところで
▽関東北部の山沿いで30センチから50センチ
▽関東北部の平地と箱根から多摩地方や秩父地方にかけて、それに甲信で20センチから40センチ
▽関東南部の平地で1センチから5センチと予想されています。

予想より気温が低くなるなどした場合は、山沿いを中心に警報級の大雪となるほか、東京23区でも積雪となる可能性があり、気象庁は、交通への影響や路面の凍結に十分注意し、着雪やなだれに注意するよう呼びかけています。

一方、千葉県と茨城県などの沿岸部や伊豆諸島を中心に、21日は雨が強まる見込みで、21日夕方までの24時間に降る雨の量は、多いところで100ミリから150ミリと予想されています。

風も強まり、海上はうねりを伴って大しけとなる見込みで、高波に警戒するとともに、土砂災害や低い土地の浸水、川の増水、強風に十分注意が必要です。

国交省と気象庁が大雪に注意呼びかけ

関東甲信の山沿いを中心に大雪が予想されることについて国土交通省と気象庁は、不要不急の外出を避け、やむをえず車を運転する場合は冬用タイヤの装着の徹底などを呼びかけています。

20日夜から21日にかけて関東甲信の山沿いを中心に大雪が予想されることを受けて、国土交通省と気象庁は不要不急の外出を控えてほしいとしています。

そのうえで、やむをえず車を運転する際は
▽冬用タイヤを装着したうえで劣化や摩耗がないか確認するとともに
▽チェーンやシャベルも持ち運ぶよう装備の徹底を呼びかけています。

大雪になると道路に積もった雪や路面の凍結などで車の立往生や事故が起きやすくなりますが、事業用の車が冬用タイヤやチェーンを装着せずに立往生した場合、悪質なケースについては行政処分の可能性もあるということです。

また、雪の降り方によっては高速道路や並走する国道が同時に通行止めになる可能性もあるとして、う回や通行ルートの見直しへの協力を求めています。

国土交通省と気象庁は、最新の気象や交通の情報を確認し、外出が必要な場合は時間に余裕をもって行動してほしいとしています。

政府は情報連絡室を設置

20日から関東甲信の山沿いを中心に大雪となるおそれがあることなどを受けて、政府は19日午後2時20分、総理大臣官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置し、情報収集と警戒にあたっています。