パキスタン軍は、18日、声明を発表し「イランにあるテロリストの潜伏場所に対し、きょう未明、攻撃を行った」としてパキスタン南西部バロチスタン州の分離独立を目指す武装グループの、イランにある拠点に越境攻撃を行ったと発表しました。
攻撃にはドローンなどが使用され「民間人の被害を防ぐために最大限の注意が払われた」と主張しています。
一方、この攻撃について、イラン国営通信は南東部シスタン・バルチスタン州で複数の爆発があり、女性や子どもを含めイラン国籍ではない合わせて9人が死亡したと伝えました。
両国の関係をめぐっては、イラン国内で警察署などの襲撃を繰り返しているイスラム教スンニ派の武装組織の拠点がパキスタン側にあるとして、イランが17日までにミサイルなどによる越境攻撃を行ったと発表しています。
18日の攻撃はこれに対するパキスタン側による報復とみられています。
パキスタン外務省の報道官は、18日、記者会見で、「状況をエスカレートさせることに関心は無い」と述べ、さらなる緊張の高まりは望まない姿勢を示していますが事態が沈静化に向かうかは予断を許さない状況です。
![](/news/html/20240118/K10014325991_2401181812_0118191023_01_03.jpg)
パキスタン“イランにある武装勢力拠点に越境攻撃” 報復か
パキスタン軍は、隣国イランにある武装グループの拠点に越境攻撃を行ったと発表しました。これにさきだってイランはパキスタンにある別の武装組織の拠点に越境攻撃を行ったとしていて、パキスタン側による報復とみられます。