穴水町 避難所で台湾拠点の団体が炊き出し 月末まで活動継続へ

石川県穴水町の避難所では、台湾を拠点に活動する慈善団体が毎日、炊き出しを続けています。

穴水町の避難所の一つ「さわやか交流館プルート」には、今もおよそ120人が避難していて、ここでは、台湾を拠点に活動する慈善団体が今月12日から毎日、ボランティアで昼食の炊き出しを続けています。

18日のメニューは、にんじんや白菜、大豆ミートを使った中華丼で、体が温まるようしょうがを入れたり、子どもや高齢者でも食べやすいよう食材を一口サイズにカットしたりと、工夫したということです。

この団体は、災害支援の要望を募っている日本のNPOからの要請で炊き出しを行っていて、1月末まで続ける予定です。

避難している88歳の男性は「温かいごはんはおいしい。遠くからボランティアが来てくれてありがたいです」と話していました。

慈善団体の職員の周利貞さんは「地震で大変な状況を見ていたので、できるかぎり手助けをしたくて来日しました。避難所で暮らす人たちには温かい食事が必要だと思います。体と心を温めて元気を取り戻してほしい」と話していました。

支援広がるも「準備整うまで個人の活動控えて」

能登半島地震の被災地では、団体によるボランティア活動は、災害支援を行うNPOなどが始めていて、支援の取り組みが徐々に広がっています。

一方、個人での活動について石川県は、道路などのインフラが復旧していないことや、自治体の受け入れ態勢が整っていないことなどを理由に、現時点では控えるよう呼びかけています。

石川県は被災地でのボランティア活動を希望する人を対象に、事前登録を行う特設サイトを1月6日に開設していて、登録した人については、環境が整い次第、活動を要請したいとしています。

石川県は「ボランティアを受け入れる準備が整うまで、個人での活動は控えてほしい」と話しています。