半導体世界最大手の台湾 TSMC 去年1年間の決算は減収減益

半導体の受託生産で世界最大手の台湾のTSMCは去年1年間の決算を発表し、2009年以来、初めて売り上げが前の年を下回り、減収減益となりました。

半導体大手TSMCは18日、去年1年間の決算を発表しました。

それによりますと売り上げは2022年より4.5%減少し、2兆1617億台湾元、日本円にして10兆900億円余りでした。年間の売り上げが前の年を下回ったのは2009年以来、14年ぶりです。

また最終的な利益は17.5%減少し、8384億台湾元、日本円で3兆9100億円余りとなり、減収減益となりました。

会社ではスマホやパソコン向けなどの半導体の売り上げが落ち込んだと説明しています。

新型コロナをきっかけとしたテレワークの広がりなどの需要が落ち込み、世界的に半導体の市況が悪化したことが要因とみられています。

魏哲家CEOは記者会見で「ことしはAI関連の強い需要などによって健全な成長が期待できる」と述べ、売り上げの回復に自信を示しました。

一方、TSMCは熊本県で建設中の半導体工場について、2月24日に開所式を行うことを明らかにしました。

予定どおり、ことしの年末までに本格的な稼働を始めるとしています。