二階元幹事長の秘書 立件する方向で検討 政治資金規正法違反

自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる事件で、二階派の会長を務める二階俊博元幹事長の事務所がおととしまでの5年間で3000万円を超えるパーティー収入を派閥側に納入せず、元幹事長側の政治団体の政治資金収支報告書に収入として記載していなかったとして、東京地検特捜部が、二階元幹事長の秘書を政治資金規正法違反の虚偽記載の罪で立件する方向で検討していることが関係者への取材でわかりました。

自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐっては、おととしまでの5年間で、安倍派「清和政策研究会」が6億円超、二階派「志帥会」が2億円超、2020年までの3年間で岸田派「宏池政策研究会」がおよそ3000万円の収入を派閥の政治資金収支報告書に記載していなかった疑いがあり、東京地検特捜部は、安倍派と二階派の会計責任者を政治資金規正法違反の虚偽記載の罪で在宅起訴し、岸田派の当時の会計責任者も立件する方向で捜査を進めています。

二階派では複数の所属議員側が、販売ノルマを超えて集めた分のパーティー収入を、そもそも派閥側に納入していないケースがあることが明らかになっていますが、会長を務める二階俊博元幹事長の事務所がおととしまでの5年間で3000万円を超えるパーティー収入を派閥側に納入せず、元幹事長側の政治団体の収支報告書に派閥側からの収入として記載していなかったとして、二階元幹事長の秘書を政治資金規正法違反の虚偽記載の罪で立件する方向で検討していることが関係者への取材でわかりました。

関係者によりますと二階元幹事長の秘書は特捜部の任意の事情聴取に対し、パーティー収入の一部を派閥側に納入せず、その分を収支報告書に記載していなかったことを認めているということです。

特捜部は自民党の派閥をめぐる一連の問題について詰めの捜査を進めているものとみられます。

二階派 19日午後に緊急の議員総会へ

自民党二階派は、19日午後、東京都内の派閥の事務所で緊急の議員総会を開くことになりました。派閥の幹部が所属議員に対し、これまでの経緯や今後の対応などを説明するものとみられます。