【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

2月で侵攻が始まって2年となりますが、戦闘のさらなる長期化は避けられない見通しです。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる18日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナとは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ロシア イランと新条約締結へ 無人機などの攻撃強化か

ウクライナ空軍は18日、ロシア軍がイラン製の自爆型無人機33機で攻撃し、22機は迎撃したと発表しました。

また東部ハルキウ州ではミサイル攻撃も行われたとしていて、ロシア軍は連日、ミサイルと無人機を組み合わせた攻撃を続けています。

これに対し、ウクライナのカミシン戦略産業相は17日、自国で保有するソビエト製の兵器と欧米が供与したミサイルなどを組み合わせた防空システムで、イラン製無人機の迎撃に初めて成功したと発表しました。

この兵器は、怪物の「フランケンシュタイン」と地対空ミサイルを意味する「SAM」をあわせて「フランケンSAM」とも呼ばれ、ウクライナ軍は兵器や資金不足に直面する中、防空システムの強化を急いでいるものとみられます。

こうしたなか、ロシア外務省のザハロワ報道官は17日、記者会見で「ロシアとイランの新たな条約の承認が最終段階にある。国際情勢が変化する中、両国の関係はかつてなく高まっている」と述べ、イランとの包括的な戦略関係の強化に向けた新たな条約締結について最終調整が行われていると明らかにしました。

ロシアのプーチン大統領は12月、イランのライシ大統領をモスクワに招いて会談し、1月15日も両国の外務・防衛のトップがそれぞれ電話会談して結束を確認しています。

ロシアはイランから無人機だけでなく、弾道ミサイルの獲得を目指しているとされるほか、イラン側はロシアから戦闘機の購入を進めるなど軍事協力を加速させていて、欧米や、イランと対立する中東各国は一段と警戒を強めています。

ロシア・ウクライナ 双方一歩も譲らぬ主張

ロシアのプーチン大統領は16日、「ロシア軍の手に完全に主導権があることは明らかだ」と主張しました。

一方、ウクライナのゼレンスキー大統領も、スイスで行われている世界経済フォーラムの年次総会、通称「ダボス会議」で、「戦争は、公正で安定した平和で終わらせなければならない」と述べ、ロシアを敗北に追い込むまで戦う姿勢を強調しました。

双方ともに一歩も譲らない構えで、2月で侵攻が始まって2年となりますが、戦闘のさらなる長期化は避けられない見通しです。

英国防省 “ロシアは航空機作戦区域限定再考せざるをえない”

ウクライナ空軍が15日に南部のアゾフ海上空でロシア軍のA50早期警戒管制機を撃墜したと発表したことについて、イギリス国防省は、A50はロシアの偵察能力にとって非常に重要で、ロシアは航空機の作戦区域を限定することを再考せざるをえなくなるだろうと分析しています。

ウクライナ軍 弾薬不足に直面か

地上での戦闘もこう着状態にあるとみられ、欧米からの支援が停滞するウクライナ軍は弾薬不足に直面しています。

ロイター通信は、東部ドネツク州のバフムト近郊にいる部隊の兵士が「前線を動かすにはもっと多くの弾薬や兵士、兵器が必要だ」と訴える声を伝えています。