三重 伊勢で真珠の入札会 前年を大きく上回る高値で取り引き

三重県内などで生産された真珠の入札会が伊勢市で行われ、中国など海外での真珠人気を背景に、前の年を大きく上回る高値で取り引きされています。

伊勢市の「真珠会館」には、全国から35の加工業者が集まり、初日の16日は、伊勢志摩地方で生産された最も品質のよい「1級品」の入札が行われました。

加工業者たちは真珠を手に取って、自然光の元で品質を確かめながら、スマートフォンで入札していました。

真珠をめぐっては近年、三重県を含む国内の産地で真珠を作るアコヤガイの稚貝の大量死が問題になっている一方で、中国など海外で人気が高まり、需要に対して供給不足が続いています。

こうしたことから入札会では、真珠1匁(もんめ)=3.75グラムあたり平均でおよそ3万3000円と前の年を大きく上回る高値で取り引きされたということです。

全国真珠養殖漁業協同組合連合会の藤田哲也会長は「海の環境は厳しいですが、生産者の努力でいい品物ができています。価格の上昇に伴い労働条件の改善も進んでいるので、業界全体で生産環境を守っていきたいです」と話していました。

入札会は1月26日まで、県産以外にも九州産などを対象に行われ、合わせて1トン近い真珠が取り引きされるということです。