地震のメカニズムなど調査 研究者ら乗せた船 能登半島沖へ出港

今回の能登半島地震の詳しいメカニズムなどを調べるため、研究者らを乗せた船が16日、能登半島沖に向けて東京を出港しました。

調査を行うのは、海洋研究開発機構や東京大学など全国の9つの大学で作る研究グループです。研究グループを乗せた船は16日午後、東京 中央区の東京港を出発しました。

研究グループは一連の地震活動の詳しいメカニズムを調べるため、能登半島の北東の沖合の海底に地震計を30台設置し、震源の詳しい位置や深さなどを分析することにしています。

また、船から海底に向かって音波を照射し、反射する速さを解析することで、海底に段差ができていないかや、地すべりが起きていないかなどを調べるということです。

さらに、2020年ごろから続く一連の地震活動について、地下にある水などの「流体」の移動が関与している可能性が指摘されていることから、特殊な観測機器を使って地下の状態を調べることにしています。

海洋研究開発機構の尾鼻浩一郎上席研究員は「日本海側には十分な海底の観測網がなく、今回の航海で観測の空白域を埋めたい。観測で得られたデータは海域の活断層の評価など今後の防災につなげていきたい」と話していました。

調査は、今月24日まで行われます。