国によりますと、石川県で被災した地域の避難所などには少なくとも770基の仮設トイレが設置されています。
環境省は現地に職員を派遣し、16日までに100か所余りの避難所で仮設トイレについて環境の点検や利用する人のニーズの把握を行ったところ、「和式トイレは立ったり座ったりすることが大変で高齢者は使いづらい」といった声や「暗い場所に設置されたトイレは夜間は足元が見えず危険」とか、衛生環境が悪化して「臭いが気になる」といった声が多く集まったということです。
こうした声を受け、環境省などは、▽和式に取り付けることができる洋式の便座を350基、▽夜間の照明としてランタンを400個、そして▽消臭スプレー2200本を順次、配布しているということです。
また、し尿を回収するためのバキュームカーが、すべての避難所を1日に1回以上回れていない状況があるとして、回収を効率的に行うための対応を急ぐとしています。
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避難所などの仮設トイレ し尿の回収急ぎ環境改善進める 環境省
能登半島地震で被災した地域の避難所などの仮設トイレについて、環境省はし尿の回収を急ぐとともに、利用者の要望を聞き取り、洋式化したり夜間の照明を設置したりするなど環境の改善を進めています。
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一方、石川県の生活ごみの収集運搬について、現在、県内外から20台の支援車両を派遣し、収集車60台ほどの体制で回収していますが、輪島市や能登町にある焼却施設が稼働停止していることから、ごみの受け入れ先の確保が課題となっています。
珠洲市の生活ごみについては福井県が派遣した収集車が回収して受け入れることとなり、環境省はその他の地域についても広域での受け入れ先の確保を急ぐとしています。
伊藤環境大臣は「仮設トイレの衛生環境の確保や洋式トイレへの転換など、きめ細かに現場での支援を行っていく。生活ごみについても収集体制の強化に取り組んでいく」と述べました。