12月の企業物価指数 伸び率0.0% 12か月連続で鈍化

企業の間で取り引きされるモノの価格を示す先月の企業物価指数は、前の年の同じ月と比べた伸び率は0.0%でした。伸び率は電力の価格の下落が続いていることなどから12か月連続で鈍化しました。

日銀が発表した先月の企業物価指数の速報値は、2020年の平均を100とした水準で、119.9となり、前の年の同じ月と比べて伸び率は0.0%と横ばいでした。

伸び率は、2021年2月以来の低い水準で、おととし12月の10.6%をピークに12か月連続で鈍化しました。

調査対象となった515品目の価格は404品目で上昇し、92品目で下落しました。

このうち、
▽「電力・都市ガス・水道」が政府による負担軽減策に加え、輸入する石油などの価格の低下を背景に27.6%の大幅な下落となっているほか、
▽「木材・木製品」が15.5%、
▽「鉄鋼」が3.4%それぞれ下落しました。

また、去年1年間の企業物価指数は、4.1%の上昇となり、上昇率は、過去最大だったおととしの9.8%と比べると縮小しています。

企業物価指数の上昇率が縮小していることから、エネルギーや原材料の高騰を受けた価格転嫁の動きが一服しているとみられ、今後、消費者物価指数にもこうした傾向が反映される可能性があります。