輪島市の大規模火災 焼失面積は5万800平方メートル 国交省

最大震度7を観測した能登半島地震の際に石川県輪島市で起きた大規模な火災について、国土交通省などが行った現地調査の結果がまとまり、延焼速度は速くないものの、焼失面積は5万800平方メートルにのぼることが分かりました。国土交通省などは今後、被害が拡大した要因について調査を進めるとしています。

国土交通省国土技術政策総合研究所と建築研究所では、今回の地震により石川県輪島市河井町で起きた大規模な火災について今月4日に現場を調査し、15日結果を取りまとめました。

目視による調査では建物が焼け落ちていたり屋内に炎が入ったことが確認できたりした場所を焼失区域とし、面積は5万800平方メートルに上り、区域内の建物は300棟と推定されました。

また、焼失区域の北側では、火災を免れた家屋まで道路を挟み8メートルから11メートルほど離れていたことで、延焼が止まった可能性があるとしています。

一方、南側については焼失した建物から90センチの距離にある家屋が残っていて、消火活動によって火が消し止められた区域もあったのではないかとしています。

また、メディアによる報道やSNSに投稿された火災の映像を時間の経過ごとに分析したところ、火災の延焼速度は時速20メートルから40メートルとみられるということです。

2016年の新潟県糸魚川市で起きた大規模な火災では、風が強く延焼速度が時速60メートルほどで、今回は風も弱く延焼速度は速くなかったとしています。

国土技術政策総合研究所などでは引き続き調査を行い、大規模な火災となった原因について調べることにしています。