JR京葉線 快速廃止のダイヤ改正見直し 早朝上り快速2本継続へ

JR京葉線で、朝と夕方以降の時間帯で快速と通勤快速の運行を取りやめるとしたダイヤ改正について、JR東日本は、千葉市など沿線の自治体からの要望に応じて一部を見直し、早朝の上りの快速2本に限って運行を継続する考えを示しました。

JR東日本は、ことし3月に行うダイヤ改正で、千葉市内と東京駅を結ぶ京葉線の快速と通勤快速について朝と夕方以降の時間帯で運行を取りやめ、すべて各駅停車とすると発表しました。

これに対し、県や沿線の市などから撤回などを求める要望が相次ぎ、15日、JR東日本の幹部が千葉市の神谷市長と面会し、対応について説明しました。

それによりますと、現在、午前7時半前後に東京駅に到着している上りの快速2本については、各駅停車とせず、引き続き快速として運行するとしています。

説明を受けて神谷市長は「申し出を受け止めて、検討いただいたことはありがたいが、反映はごく一部にとどまっていて依然納得できるものではない」と述べました。

JR東日本千葉支社の土澤壇支社長は、「影響について考えが至らなかった。ダイヤの見直しは異例だが、要望すべてに応えられたとは思っていない。今後は年に一度のダイヤ改正にとらわれず、運行のあり方を柔軟に検討していきたい」と話していました。

千葉県 熊谷知事「本質的な解決には至っていない」

京葉線のダイヤ改正の見直しについて、千葉県の熊谷知事は「厳しい意見を重く受け止め、最大限努力していただいたと思うが、本質的な解決には至っていない。沿線地域に配慮したさらなるダイヤの見直しが速やかに行われるよう、今後も強く求めていきたい」と述べました。

京葉線の利用者からは賛否の声

京葉線のダイヤ改正の見直しについて千葉市中央区の千葉みなと駅では、利用者から賛否の声が聞かれました。

千葉市に住む50代の男性は「朝、快速がなくなると時間を早めて準備しなくてはいけないと思っていたので、2本だけでも残してもらえるのは助かるし、ないよりはいいです」と話していました。

市原市に住む70代の男性は「快速の本数は、今までと同じにしてほしいです。2本だけ残すというのは不十分です」と話していました。

千葉市に住む30代の女性は「運行される2本の快速は大きく混雑するのではないでしょうか。2本だけではなく、もう一声、もう少し見直して快速を残してもらいたいです」と話していました。