石川 中能登町の小中学校で始業式 能登町でも授業再開向け動き

今月1日の地震で震度6弱を観測した石川県中能登町では休校が続いていた小中学校4校で6日遅れの始業式が行われました。

このうち鹿島小学校は一時、避難所になっていましたが、校舎の安全が確認でき水道も復旧したことなどから、6日遅れて15日、始業式が行われました。

子どもたちは午前7時ごろから登校し、久しぶりに会った先生や友達と「おはようございます」や「あけましておめでとうございます」とあいさつしていました。

始業式では、地震で亡くなった人たちに黙とうをささげたあと、宮下慶子校長が「鹿島小学校の児童は誰もけがをしていなくて安心しました。協力して地震を乗り越えましょう」と呼びかけました。

6年生の男子児童は「冬休みで会えなかった友達の元気な顔を見て安心しました。4月には中学生になるので、3学期は勉強などに全力で取り組みます」と話していました。

学校によりますと、全校児童およそ350人のうち、15日は16人が欠席し、中には、被災した恐怖から親のそばを離れることができないという連絡もあったということです。

宮下校長は「時間がたってから恐怖を思い出すかもしれないので、子どもたちに寄り添って見守っていきます」と話していました。

能登地方中心に再開めどが立たない状況続く

今回の地震で、石川県内の公立の小学校や中学校などでは被害が大きかった能登地方を中心に再開のめどが立たない状況が続いています。

このうち
▽七尾市の14校と
▽輪島市の12校、
▽珠洲市の4校、
▽穴水町の3校、
▽能登町の3校の、
あわせて36の小中学校と義務教育学校は、再開のめどが立っていません。

一方、
▽内灘町と▽中能登町、▽能登町のあわせて14の小学校と中学校では、15日から新学期が始まりました。

▽志賀町と▽内灘町、▽能登町のあわせて7つの小学校と中学校では、今月22日から新学期が始まる予定です。

能登町 9つの小中学校で来週以降 授業の再開を予定

能登半島地震から2週間となる中、能登町では来週予定している授業の再開に向けた動きも出ています。

能登町にある9つの小中学校では、来週以降、授業の再開を予定しています。

このうち宇出津小学校では15日、授業の再開に向けて1時間程度に限って児童が登校する「学校開き」を行いました。

子どもたちは午前9時すぎに登校してくると、雪が降る中、元気にあいさつをしていました。

この小学校では児童全員の無事を確認していて、15日は全校児童169人のうち95人が登校しました。

児童は低学年と中学年、それに高学年に分かれ、このうち5年生と6年生は音楽室に集合して校歌を歌い、健康観察などを行ったあと、トランプや将棋などさまざまなレクレーションを楽しみました。

6年生の男の子は「久しぶりに遊べてとてもうれしいです。これから5年生のお手本になりたいです」と話していました。

能登町立宇出津小学校の坂口浩二校長は、「子どもたちの元気な顔が見ることができてほっとしています。子どもたちの心の状態、体の状態を把握しながら学校再開に向けて教職員一同、何ができるかを考えていきたい」と話していました。