天皇陛下 地震の犠牲者を悼む 警視庁創設150年の式典で

警視庁が創設されてから150年となる15日、天皇皇后両陛下も出席されて記念の式典が開かれ、天皇陛下はおことばのなかで能登半島地震の犠牲者を悼む気持ちなどを述べられました。

天皇皇后両陛下は、15日午前10時半すぎ、東京 霞が関の警視庁本部に到着し、警視庁の幹部の出迎えを受けられました。

警視庁の前身の「東京警視庁」は明治7年に創設され、現在の警視総監にあたる初代「大警視」には、ヨーロッパで警察制度の調査を担った川路利良が任命されました。

創設から150年を迎えた15日、天皇皇后両陛下も出席されて記念の式典が開かれ、天皇陛下がおことばを述べられました。

天皇陛下は、まず、能登半島地震の犠牲者を悼む気持ちと遺族や被災者へのお見舞いの気持ちを表したうえで、「今なお安否が不明の方や避難を余儀なくされている方も多く、救援と復旧の作業が速やかに進むことを心から願っています」と述べられました。

そして、警視庁が創立から150年を迎えたことについて、「警視庁は、首都警察としての機能だけでなく、都道府県警察の中で最大規模の組織としての重要な役割も担っていると聞いており、皆さんが今後も社会情勢の変化に対応しつつ、責務を果たしていくことが望まれます」と話されました。

式典では小島裕史警視総監が「都民、国民一人一人の平穏をおもんぱかる姿勢は、警視庁の伝統的精神です。都民、国民の期待と負託に応えていきます」と述べました。

両陛下は、続いて110番通報を受ける通信指令センターを訪れ、実際に通報が入る様子などを視察されました。

その後、能登半島地震の被災地に派遣され、倒壊した住宅から生存者を救出した特殊救助隊の隊員と懇談し、ねぎらいのことばをかけられたということです。