アイスランドで再び噴火 住民は事前に避難も溶岩流が町に到達

北欧のアイスランドで、去年12月に続いて南西部の町の近くで噴火が起き、住民は事前に避難しましたが、流れ出た溶岩が町に到達し、住宅が燃えるなどの被害が出ています。

アイスランドの気象当局によりますと、1月14日朝、アイスランド南西部で地面の割れ目から噴火が起きました。

映像では、オレンジ色の溶岩が勢いよく噴き上がり、煙を上げながら地表をゆっくりと流れていく様子が確認できます。

周辺では去年12月18日にも噴火が起き、近くの町、グリンダビークの住民およそ4000人が一時避難する事態となりましたが、今回も噴火の数時間前から地震が相次いだため、住民は事前に避難し、これまでのところけが人の情報はありません。

去年12月の噴火のあと、町の北側では溶岩流を防ぐ防護壁の建設が進められていますが、気象当局によりますと、今回の噴火の一部は防護壁よりも町に近いところで起きたということで、14日午後にはおよそ900メートル離れた町に溶岩流が到達し、住宅が燃えるなどの被害が出ています。

アイスランドの国営放送は、噴火の発生から24時間以内に溶岩流が町に到達するという当局の見方を伝え、住宅などへの被害が懸念されています。

アイスランドは世界有数の火山国で、2010年の大規模な噴火では火山灰がヨーロッパ上空の広い範囲に広がり、各地の空港で合わせて10万便以上が欠航しましたが、これまでのところ、今回の噴火による航空便への影響は出ていません。