孤立状態 石川県で少なくとも15地区490人【14日】

石川県によりますと、14日午後2時時点で輪島市、珠洲市、能登町の少なくとも15地区の490人が道路が通れなくなるなどして、依然として孤立状態になっているということです。

孤立状態になっている地区です。

【輪島市】
▼大屋地区 42人
▼鵠巣地区 6人
▼町野地区 11人
▼南志見地区 9人
▼西保地区 148人
▼浦上地区 2人
▼七浦地区 2人
▼三井地区 8人などです。

【珠洲市】
▼真浦町 3人
▼清水町 8人
▼片岩町 23人
▼長橋町 45人
▼大谷町 170人です。

【能登町】
▼水滝地区 5人
▼柳田信部地区 8人です。

石川県によりますと、自衛隊のヘリコプターによる避難が進んだことなどから、合計の人数は13日から303人減りましたが、依然として少なくとも15地区のあわせて490人が孤立状態となっています。

このほか、孤立状態は解消されたものの、道路の状態などが不安定だとして引き続き支援が必要な「要支援集落」が多くあるということです。

車で通行できるようになった道路も

地震で大きな被害を受けた人口およそ350の石川県輪島市七浦地区に住む東 栄一さん(73)は、現状を知ってもらいたいと携帯電話で動画の撮影を続けています。

東さんは、地震が起きた今月1日、職場のある、市内の別の地区で被災しました。車で自宅に戻ろうとしましたが、地区につながる道路がひび割れなどで通行できなかったということです。このため、職場に車を置いたまま、およそ15キロの道のりを徒歩で2時間半かかって帰り着きました。

13日に、この道路が時間帯を区切って通行できるようなり、東さんは14日には無事、車を見つけられたということです。

また、東さんが撮影した動画では、DMAT=災害派遣医療チームが地区に入り、被災者がどこに避難しているか、地区の責任者に尋ねている姿も確認できます。

東 栄一さん
「ほかの地区と行き来できるようになり、本当にうれしいです。必要なものを買い物できる安心感が大きいです。また、体調を崩す人も出てきていたので、医者や看護師が入ってくれたことで、健康に不安がある方は安心できたようです。一方で、現在も停電や断水は続いていて、この生活がどれぐらい続くのか、また、今後この地区に住み続けられるのか、依然不安も大きいです」