富山市沿岸部で消防団が初動対応を確認 地震3分後に津波観測

能登半島地震が発生したわずか3分後に津波の第1波を観測した富山市の沿岸部で、対策の強化に向けた地元の消防団員の研修会が行われ、ハザードマップを使って地震や津波の初動対応の手順を確認しました。

富山北消防署が開いた研修会には、富山市沿岸部の11の地域の消防団員60人余りが参加しました。

能登半島地震で富山市では震度5強を観測し、地震発生からおよそ20分後には富山湾で最大で80センチの津波が観測されたうえ、第1波はわずか3分後に到達しています。

研修会では、初動対応の強化に向けて消防署の職員が、震度5弱以上の揺れを伴う地震や津波警報が発表された際の対応の手順を説明したうえで、参加者が市の津波ハザードマップを見ながら避難所や緊急避難場所の位置を確認しました。

参加者からは「消防団の施設が津波の浸水想定区域の近くにあり、強く避難が呼びかけられる中でどう行動したらいいのか戸惑った」といった意見が出ていました。

55歳の消防団員の男性は「これほどの大地震と津波は未経験だったので強い恐怖を感じた。当時はまわりがパニック状態で、車の渋滞も発生していて避難誘導が難しかった。最初にどう動くべきかをしっかりと考えておかなければいけない」と話していました。

富山北消防署消防課の浦田英明主幹は「いざという時に消防署員と消防団員が連携してすぐ活動できるよう確認しておきたい」と話しています。