和平案めぐる協議 複数国がウクライナに停戦応じるよう説得か

ウクライナが提唱する和平案を巡る先月の非公式協議で、ウクライナに対し、複数の国の高官からロシアとの停戦に応じるよう説得する発言が相次いだことがわかりました。

スイスのダボスでは14日、4回目となる協議が開かれますが、各国が和平案の実現に向けて一致できるか不透明な情勢です。

ウクライナが「平和の公式」と名付けて提唱する10項目の和平案を巡っては、先月16日、サウジアラビアの首都リヤドで、案の実現に向けた戦略をより現実的なものへと軌道修正しようと、G7=主要7か国やグローバル・サウスと呼ばれる新興国などの高官が非公式協議を開きました。

外交筋によりますと、非公式協議では、複数のグローバル・サウスの国々の高官から軍事侵攻による死傷者をこれ以上増やさないという観点から、ウクライナに対し、ロシアとの停戦に応じるよう説得する発言が相次いだということです。

これに対しウクライナ側は「意見は聞いたが立場は変わらない」などと述べ徹底抗戦を続ける姿勢を強調したということです。

スイスのダボスでは14日、およそ80の国や国際機関が参加して4回目となる協議が開かれますが、前回の非公式協議で浮き彫りになった立場の違いから各国が和平案の実現に向けて一致できるか不透明な情勢です。

フランス 外相 ウクライナに支援続ける考え示す

ウクライナの首都キーウには13日、就任したばかりのフランスのセジュルネ外相が訪れました。

セジュルネ外相は、今月9日に新たに任命されたアタル首相が率いる内閣の外相に起用され、初めての外国訪問先にウクライナを選び、クレバ外相と会談しました。

会談のあとの記者会見でセジュルネ外相は「ロシアは、ウクライナと、その支援国が、先に疲弊することを望んでいるが、われわれは弱体化しない」と強調し、支援を続ける考えを示しました。

そのうえで「フランス企業にウクライナへの投資を働きかけたい」と述べ、輸送やエネルギー、それに通信関係など民間分野での支援を拡大させる方針を明らかにしました。

これに対し、クレバ外相はフランスの防衛産業との協力関係の拡大に期待を示しました。