石川 能登町 避難所の86歳男性 体調悪化させ搬送 災害関連死か

石川県能登町の避難所で生活していた86歳の男性が今月9日、体調を悪化させて病院に搬送され、その後、亡くなっていたことが分かりました。

遺族によりますと心臓や肺に持病がある中、避難所では十分に暖をとることができず、眠れない状況が続いていたということで、町は災害関連死の疑いがあるとしています。

能登町に住む86歳の男性は、今月1日の地震のあと、妻と娘と3人で自宅の近くにある松波中学校に避難しました。

娘によりますと、男性にはもともと心臓や肺の病気があり、今月9日の夜に体調を崩して病院に搬送され、その後、急性心不全で亡くなったということです。

この避難所ではストーブなどの暖房機器はありましたが、男性がいた場所では十分、暖をとることができず、体育の授業用のマットの上で寒さで寝つけない日が続いていたということです。

町はこの男性について災害関連死の疑いがあるとして県に報告しています。

男性と一緒に避難生活を送っていた娘は「父は長年地元で漁師をしていて、頑固だけど優しい性格でした。家族がいなくなるのはとてもさみしいです。過去の災害でも災害関連死は相次いでいますが、まさか自分の家族で同様のケースが起きるとは想像できませんでした」と話していました。