英首相 ウクライナへの4600億円規模の軍事支援を表明

イギリスのスナク首相はウクライナを訪れてゼレンスキー大統領と会談し、ウクライナの長期的な安全のための新たな安全保障協定に署名するとともに、今後1年間で日本円で4600億円規模の軍事支援を表明し、支援を継続する姿勢を強調しました。

スナク首相は12日、首都キーウでゼレンスキー大統領と会談し、ウクライナに対して射程の長いミサイルや数千機の無人機などを含む25億ポンド、日本円でおよそ4600億円規模の追加の軍事支援を今後1年間で行うと発表しました。

さらに去年7月のG7=主要7か国の共同宣言に基づいて、ウクライナの長期的な安全のための新たな安全保障協定を各国に先駆けて最初に署名したと発表しました。

ゼレンスキー大統領は「きょうはヨーロッパの歴史が変わった日だ。われわれの共通の課題は二度とウクライナへの攻撃が繰り返されないよう保証することだ」と述べ、歓迎しました。

ウクライナ情勢をめぐっては最大の支援国アメリカで軍事支援の継続に必要な緊急予算が議会で承認されていないほか、EU=ヨーロッパ連合による巨額の資金支援の協議もハンガリーの反対でまとまらずにいます。

こうした中スナク首相は「イギリスと自由世界はウクライナを支持し続ける」と述べ、イギリスが率先して支援を継続する姿勢を強調しました。

一方、ロシアの前の大統領で強硬派として知られる安全保障会議のメドベージェフ副議長は12日SNSで「永遠の敵であるイギリスが、ウクライナに正式な部隊を派遣すればロシアへの宣戦布告とみなす」と投稿し、イギリスを強くけん制しました。

11日も「ウクライナが欧米から供与されたミサイルでロシアの基地を攻撃したら核兵器で反撃する」などと主張し、ウクライナへの支援を続ける欧米側への威嚇を繰り返しています。