気象・災害

【解説動画】避難生活の高血圧 注意点は?

今月1日の能登半島地震の被災地では避難生活が長引く中、助かった命を守るために健康の管理が重要となっています。
重大な病気につながる高血圧のリスクと対策について、循環器内科が専門で、自治医科大学の苅尾七臣 教授に聞きました。

1月13日正午の「NHKニュース」で放送した内容です。
※動画は6分40秒 データ放送ではご覧になれません。

●0分20秒~ 高血圧が重大な病気招く

苅尾教授によりますと、過去の「災害関連死」では、脳卒中や心筋梗塞、大動脈解離、心不全などで亡くなった人が多いということです。

いずれの病気も高血圧によって急激にリスクが高まるおそれがあり、たとえば、血圧の上の数値が115くらいの人の場合、20上がると2倍、40上がると4倍、60上がると8倍などと、数値が20上がるごとにリスクが2倍増えていくとされています。

こうした血圧の上昇は、自覚が無くても高まっているおそれがあるため、避難所などにある血圧計で測定し、どの程度のリスクがあるか確認しておくことが重要だとしています。

●1分35秒~ 冬の被災地で確認しておきたい10項目

避難生活の中で重大な病気を防ぐために、苅尾教授がチェックしてほしいと呼びかけているのが次の項目です。

□寒さ対策
□睡眠
□生活リズム
□運動の維持
□良質な食事
□体重の維持
□感染症予防
□血栓の予防
□薬の継続
□血圧管理

なかでも、寒さ対策は大切で、室温が10度下がると血圧が10上がるとされています。

特に高齢者は血圧の上昇の傾向が強いとされ、服を着込み、靴下は足首までしっかりと覆うなど少しでも体を温めるようにしてほしいとしています。

●3分50秒~ 長引く避難生活 生活習慣で気を付けたい点

また、苅尾教授が呼びかけているのが起きる時間と寝る時間を一定にすることです。

規則正しい生活を送ることで生活習慣の乱れを防ぎ、血圧の上昇を抑えることにつながるからです。

そのうえで、寝るときは明かりを消し、睡眠環境を整えることも重要です。

また、日中は体を動かすよう呼びかけています。

最も有効なのが歩くことで、血液を循環させ循環器を守ることができるということです。

歩くのが難しければその場で足踏みをしたり、足を動かしたりするだけでも効果があるといいます。

こうした運動は血栓の予防にもつながるということです。

じっと動かないでいると、4人に1人くらいは血栓ができるとされていて、苅尾教授は意識的に体を動かすよう呼びかけています。

●5分40秒~ 仮設トイレでの血圧上昇に注意

高血圧のリスクは仮設トイレを利用する際にも潜んでいます。

仮設トイレは寒い外に設置されていることが多く、暖かい建物の中から移動する際に血圧が上がるということです。

また、洋式トイレの場合、冷たい便座に体が触れることで血圧の上昇を招いてしまいます。

さらに、便秘などの場合は強くいきむことで血圧が上がってしまい、高齢者ほど上昇の割合が高いとされています。

便秘にならないためにも、ふだんからしっかりと水分と食事をとり、体を温め、運動も行うことが重要だとしています。

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