ゼレンスキー大統領「戦闘停止してもロシアを利するだけ」

バルト三国を歴訪したウクライナのゼレンスキー大統領は、「戦闘を停止してもロシアを利するだけだ」と述べるなど、現時点で停戦したとしても、ロシアに兵力増強の時間を与えることになり、さらなる侵攻につながりかねないとして、徹底抗戦する考えを改めて強調しました。

ウクライナのゼレンスキー大統領はバルト三国を歴訪して各国に軍事支援の継続を訴えていて、このうち11日に訪れたエストニアでは、首脳会談のあとの記者会見で「戦闘を停止しても、戦争の終結にはならないし、対話にもつながらない。ロシアを利するだけだ」と訴えました。

ゼレンスキー大統領は、そのあとに訪れたラトビアでも「紛争を凍結させてはいけない。ロシアに強力な反撃の準備をさせてはいけない」と述べるなど、現時点で停戦したとしても、ロシアに兵力増強の時間を与えることになり、さらなる侵攻につながりかねないとして、徹底抗戦する考えを改めて強調しました。

“ロシアが北朝鮮製ミサイル使用した証拠” ウクライナ検事総長

一方、ウクライナのコスティン検事総長は11日「ロシア軍が北朝鮮製のミサイルを使用した証拠を手に入れた」と述べたうえで、ミサイルの残がいなどを捜査した結果、今月2日に東部ハルキウをロシア軍が攻撃したミサイルは北朝鮮の短距離弾道ミサイルだと確認したと明らかにしました。

また最近、ハルキウ州と南部オデーサ州でロシア軍が攻撃に使った別のミサイルの残がいについても、北朝鮮製の可能性がないか捜査を行っているとしています。

北朝鮮からロシアへのミサイル供与について、ロシアや北朝鮮はこれまで「根拠がない」などとして反発していますが、国連安全保障理事会でも安保理の決議違反だとアメリカが非難するなど、各国の間で警戒が強まっています。