大阪・関西万博 食品の持ち込み原則禁止を正式発表

大阪・関西万博の実施主体の博覧会協会は、セキュリティー対策の強化などを理由に、ベビーフードなどを除き、会場内への食品の持ち込みを原則として禁止することを正式に発表しました。

博覧会協会は、大阪・関西万博の会場に持ち込めるものについて検討を重ねてきましたが、12日午後、ガイドラインを公表しました。

この中では、セキュリティー対策の強化や食中毒対策を理由に、弁当をはじめとした食品の持ち込みを原則として禁止する方針を盛り込みました。

ただ、ベビーフードや幼児用のおやつ、修学旅行向けの弁当などの持ち込みは認めるほか、アレルギーや宗教上の理由で食事制限がある場合についても持ち込みを認めるとしています。

また、酒類や瓶などに入った飲料の持ち込みを禁止する一方、水筒やペットボトルなどの持ち込みは認めるとしています。

万博の会場内には60以上のレストランやカフェなどが設けられるほか、コンビニも出店する予定ですが、博覧会協会は、一日当たり最大で20万人を超える来場者を想定していて、今後、食事に伴う混雑を緩和するための対応を検討することにしています。

2005年の愛知万博では当初、弁当の持ち込みは原則として禁止されていましたが、レストランへの行列について来場者から苦情が寄せられ、当時の小泉総理大臣が見直しを指示するなどした結果、家庭で調理されたものにかぎり弁当の持ち込みが認められるようになったいきさつがあります。

博覧会協会幹部「繁忙期も食事提供できる体制整えたい」

博覧会協会の幹部は、記者団に対し、会場内への食品の持ち込みを原則として禁止することにした理由について、「今回の万博ではセキュリティー強化のためX線検査を導入していて、入場時に時間がかかることが見込まれる。入り口で滞留が起きてしまうと来場者の安全を確保できないことなどから判断した。繁忙期でもきちんと食事を提供できるような体制を整えていきたい」と述べました。

その上で「大阪府・市や経済産業省と調整した上でガイドラインの内容を決めている。内容を修正することは今のところ考えていないが、今後、新たに考慮しなければいけない事情が出てくれば、再び検討する」と述べました。