陸上幕僚副長 隊員と靖国参拝 “通達違反か確認し対処”防衛相

陸上幕僚監部のナンバー2にあたる陸上幕僚副長が、数十人の隊員とともに靖国神社を参拝していたことについて、木原防衛大臣は「誤解を招く行動は避けなければならない」としたうえで、部隊での参拝を禁止する通達に違反しているかどうか確認し、事実関係に基づき厳正に対処していく考えを示しました。

陸上幕僚監部のナンバー2にあたる、小林弘樹陸上幕僚副長は、1月9日に休暇を取得して幹部を含む数十人の隊員ともに靖国神社を参拝し、小林副長など一部は公用車で防衛省から靖国神社まで移動していました。

これについて、木原防衛大臣は、12日の閣議のあとの記者会見で「自衛隊員とはいえ、信教の自由は保障されており、参拝が私人として行われるものであるかぎり、差し支えないと考えている。他方で、憲法には、国およびその機関は、いかなる宗教的活動もしてはならない旨が定められており、誤解を招く行動は避けなければならない」と述べました。

また、防衛省の通達で、部隊や組織として宗教施設に参拝することを禁止していることを踏まえ、「違反する疑いがあるのか、しっかりと確認をしなければいけない。今後、判明した事実関係に基づいて厳正に対処していく」と述べました。

立民 泉代表「重大なことに発展する可能性も」

立憲民主党の泉代表は、記者会見で「防衛省として問題意識を持って動き始めていると認識している。詳しくは防衛省の調査を待ちたいが、重大なことに発展する可能性があると考えている」と述べました。